エレベーター・給排水管の修繕|大規模修繕と設備更新の関係

修繕の進め方

マンションの設備には建物本体とは異なる寿命があります。特にエレベーター・給排水管・電気設備は、大規模修繕とは別のタイミングで更新が必要になることが多く、長期修繕計画に組み込んでおく必要があります。

給排水管の更新

給排水管の種類と寿命

マンションの給排水管は使用される材質によって耐用年数が異なります。

  • 亜鉛メッキ鋼管(白ガス管):耐用年数15〜20年。築30年以上のマンションで多く使われている。内部の錆びによる赤水や漏水の原因となる
  • 塩ビライニング鋼管:耐用年数25〜30年。鋼管の内側を樹脂でコーティングしたもの。継手部分からの腐食が課題
  • ステンレス管・樹脂管:耐用年数40年以上。近年の新築マンションで採用が増えている

更新工事の方法と費用

給排水管の更新方法は「更新(取替え)」と「更生(ライニング)」の2種類があります。

更新工事は既存の配管を撤去して新しい管に取り替える方法で、耐用年数が大幅に延びます。費用は1戸あたり50〜100万円が目安です。一方、更生工事は既存管の内側に樹脂を塗布して延命する方法で、費用は更新の半額程度ですが、耐用年数の延長は10〜15年程度にとどまります。

管の劣化が進んでいる場合は更新を、まだ余寿命がある場合は更生を選ぶのが一般的な判断基準です。

工事中の生活への影響

給排水管の工事は各住戸の室内に立ち入る必要があり、工事中は水の使用が制限されます。通常、1住戸あたり2〜3日の工事で、その間は仮設トイレや仮設給水の手配が必要です。住民への事前説明と十分なスケジュール調整が不可欠です。

エレベーターの修繕・更新

エレベーターの耐用年数

エレベーターの法定耐用年数は17年ですが、適切なメンテナンスを行えば25〜30年程度は使用できます。ただし、部品の供給が終了する(部品枯渇)と維持管理が困難になるため、メーカーの部品供給状況を確認しておく必要があります。

修繕の種類

  • 部品交換(リニューアル):制御盤・巻上機・ドアなどの主要部品を交換。費用は1基あたり800〜1,500万円。既存の昇降路をそのまま使うため、工期は2〜3週間
  • 全撤去新設:既存エレベーターを完全に撤去し、新しいものに入れ替え。費用は1基あたり1,500〜2,500万円。最新の安全基準に適合させられるメリットがある

メンテナンス契約の見直し

エレベーターのメンテナンスには「フルメンテナンス契約」(部品交換費用込み)と「POG契約」(部品交換は別途費用)の2種類があります。フルメンテナンスの方が月額費用は高いですが、突発的な大型出費を避けられます。

電気設備の更新

受変電設備

高圧受電のマンションでは、受変電設備(キュービクル)の更新が必要になります。耐用年数は20〜30年で、更新費用は500〜1,500万円程度です。

共用部の照明

共用廊下・エントランス・駐車場の照明をLED化することで、電気代の削減と省メンテナンスを実現できます。LED化の費用は規模によりますが、多くの場合5〜8年で電気代削減分で回収できます。

設備更新を費用面で計画するポイント

設備更新の費用は大規模修繕(外壁・防水)とは別に、長期修繕計画の中で積み立てておく必要があります。特に給排水管の全面更新やエレベーターの取替えは数千万円規模の出費になるため、早期からの資金準備が重要です。

まとめ

マンション設備の更新は「壊れてから対応する」のではなく、耐用年数を把握して計画的に実施することが大切です。大規模修繕のタイミングと合わせて実施できる工事は同時に行うことで、足場費用の節約など効率化も図れます。

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